その日の放課後。



それは突然だった。





愛ちゃんと帰ろうと教室を出ようとした時、女子に声をかけられた。


「遠野さん、ちょっと今から来てくれない?」



この子は確か……うちのクラスの近藤七花(こんどうななか)ちゃん。



愛ちゃんには及ばないけど、あたしよりは絶対可愛い。

女子からも男子からも人気がある、とても可愛い雰囲気の女の子。



そんな子に話しかけられて少し嬉しくなった。




愛ちゃんには、先に玄関に行ってもらう事にした。


愛ちゃんは「早く来てよー?」と口を尖らせながらも玄関の方に歩いていく。




そしてあたしは七花ちゃんに着いて行く。