「あぁぁぁぁっ!千尋、もっと丁寧にやらなきゃ!」
「卵の殻入っちゃってるよ…」
何回も何回も注意された………
「ふぅ」
あれから約3時間。
沢山のキッチン用品たちと材料たちと格闘(?)しながらもやっとカップケーキをオーブンに入れて焼くところまできた。
お母さん、料理って難しいね。
「ジュース持ってくるね」
「ありがとー千尋」
焼きあがるまでの時間、リビングでちょっと休憩。
アップルジュースを2人分持って、リビングに戻る。
愛ちゃんは「ありがとう」と言ってジュースを一口飲むと唐突に言い出した。
「千尋は、凛人とどんな感じ?」
「ぶはっ」
あたしは飲んでいたジュースを吹き出しそうになる。
「どうって、普通、だよ」
今度はむせて器官に入りかけたジュースに咳をしながら答える。