凛人はあたしの頭をぽんぽんする。
「ごめん。せっかくのクリスマスだったのに、こんな怖い思いさせて」
だから、ねぇ謝らないで。
あたしはまた、首を強く横に振った。
凛人があたしを少しだけ離す。
目が合った。
笑いあった。
そして、唇を重ねた。
凛人の腕の中があったかくて、優しくて、たぶんあたしは泣いてた。
凛人は、まだ震えてた。
あたし達、これからどんな辛い出来事が起こっても、2人で乗り越えるんだ。
2人なら、なんにも怖くなんかないって、心から、凛人の腕の中で思えたから。
窓の外には、初雪が舞っていた。