「目よすぎ!」
なんて言いながら、ちゃんとその手にあたしの手を重ねる。
「あぁ、視力1.5」
「そーいう問題⁈」
すっごいどうでもよさそうな会話。
周りから見たらそう映る。
でもあたし達には、こういう他愛ない会話がすっごく楽しいんだ。
そうだよね、凛人?
「ねーどこ行くの?」
クリスマス色に染まった街中を迷う事なく進んで行く凛人に尋ねる。
「んー、秘密」
秘密って…
どうせ行くんだから隠す必要なくない?
手を引かれながら、イルミネーションに輝く街をきょろきょろ。
「わぁ!綺麗!」
あたしが急に立ち止まったので、転びそうになる凛人。