手に持っていたコップをテーブルに置き、あたしに近づく凛人。
心なしか、顔赤い気がするんだけど……
あたしの前まで来ると
「お前、今自分のいる場所わかってる?」
と聞いてくる。
わかってる?って、言うまでもなく、ベッ……
「⁈」
急に景色が横になる。
目の前には凛人の整った顔。
「りん、と?」
あたしの呼びかけには答えず、ただあたしの髪を撫でる。
凛人……どうしたんだろ?
急に凛人が優しくなるので、あたしはかえって戸惑う。
「…っ⁈」
凛人の手はあたしの髪から首筋に移った。
ゆっくりと撫でられて、あたしはみるみるうちに赤くなる。
「っちょっと凛人⁉」
凛人の手が、あたしの制服のリボンにかかる。
なななななななにしてんの凛人⁉
あたしは怖くなって目を瞑る。