「落ち着いてーーっ!」
愛ちゃんがあたしをノートでぱたぱたする。
「寒いっ」
今一応冬なんです。
落ち着いてとはいえど寒いって!
「もっ、もう大丈夫!」
あたしは慌てて扇ぐのをストップさせる。
「…いつから?」
「……先週」
せせせ先週⁈
「なんであたしにすぐ教えてくれなかったの⁉」
「だって海斗が秘密にしときたいって」
…もう、海斗、呼び……
……普通か。
愛ちゃんは申し訳なさそうに両手を合わせた。
「…今年のクリスマス、なんだけど。……か、海斗と……遊び行くって決まって……」
「あー!全然いいよ♪」
「ありがとっ、千尋大好きっ!」
愛ちゃんがあたしに抱きつく。
クリスマスデートですか。
いいなぁ、羨ましい。
なんか、あたし達の方が先に付き合い始めたのに、もう愛ちゃん達の方が進んじゃってる感じが………
なんか涙出そう。