「……だったらさ、あいつやめて俺にしろよ」

「えっ…」



いきなり光汰から言われた言葉に、あたしの心臓はドキドキする。




「俺……中学ん時からずっと、千尋が好きだった」

「…嘘」



そんな事全然知らなかった。


「だからさ、あいつなんかやめて俺にしろよ」



抱きしめられる力が強くなっていく。



「俺は、千尋を泣かせたりしないから」




そう言い終わるのと同時に、図書室から誰か入ってくる音が聞こえた。



「⁉」


あたしはびっくりして、光汰の腕から抜け出す。



「あ……」



そこに立っていたのは、凛人だ。