手を繋いだまま、あたしの家まで来た。
「送ってくれなくてもよかったんだよ?」
凛人の家とあたしの家が特別近いわけじゃないのに…
凛人は笑って
「俺が送りたかったからいいの」
と言う。
「そうなの?」
なんか、嬉しいかも。
「じゃ、また月曜な」
凛人が微笑んで、あたしの頭をぽんぽん叩く。
「うん」
すると凛人は手を振ると、
「月曜迎えに行くから!」
と言って、もと来た道を帰って行った。
迎えにきてくれるのか。
月曜か…
…ん……?
迎えにくる…⁈
「えぇぇぇぇぇぇぇっっっ!」
反射的に返事したから深くは考えてなかった……
思わず叫んでしまった。
丁度家の前を通り過ぎたお婆さんがびっくりした顔をしていた。
向かいの家の猫がブロック塀で「にゃーぉ」と短く鳴いた。