凛人は、あたしを囲う様にして壁に両手をつく。


「…っ」




凛人!

近いよ近い!




あたしは思わず目をぎゅっと閉じる。


きっとあたしの顔は真っ赤だ。





「目開けろよ」



無理無理!



「開けろよ」



また凛人が言うので、あたしはゆっくりと目を開ける。




顔近っっ!!





「俺の誘い、断ってもいいんだ?」


凛人があたしの顎を上げる。




ひぃぃぃぃぃぃっっ


久しぶりに出た!

俺様凛人!





いやでも、先に約束したのは愛ちゃんだし……。


「その日、愛ちゃんと遊びにいく日なんだけど……」


「ふーん。彼氏の俺より、親友が大事?」