数分たってから、愛ちゃんが立ち上がってあたしに聞いた。 「ちょっと喉乾いたからジュース買ってくるけど、千尋もいる?」 「いいよ、あたしは大丈夫」 断って、愛ちゃんを見送った。 不意に夜空を見上げた。 まだ、さっきの打ち上げ花火の煙が少し残っていた。 星が……よく、見えない… お父さん… 元気? 今日は、お父さんがよく見えないよ。