凛人は先輩たちを睨んで「千尋に触んな」と言い、あたしを抱き寄せる。




先輩たちは凛人を睨み返したあと、舌打ちしてからその場から去って行った。




しばらく凛人はあたしを離さなかった。




その腕の中の温もりで、あたしは泣いていた。




「怖か…ったっ……」


凛人は黙ってあたしの頭を撫でてくれてた。



それが、とても嬉しかったんだ。