「 はあ~ 」

 なかなか、皆の輪に入れずに
 未だに1人行動してます。

 高校1年も、終わりそうなのに。

 もともと人見知りの激しい僕は
 入学しても人見知り満開で
 誰とも喋ることができず…。

 そして、今に至ります

 今更、入ることもできないよね..


 
 「 綺麗に育ってね~! 」

 ん? 誰だろ?

 中庭に、人が来る事は滅多に
 ないんだけどな..

 まあ、人が来ないお陰で
 僕は中庭に来れるんだけど(笑)

 え!相木さん!?

 「 えっ! 」

 やば、声が出たっ!

 「 お、戸塚くん! 」

 「 あ、いや、あ… 」

 どうしよう、どうしよう、
 どう対応したらいいんだろう。

 「 戸塚くんも花、見に来たの~? 」

 よかった、相木さんが会話作ってくれた

 「 あ、はい、花見るの好きなんです 」

 「 わ~、一緒だ!
  花ってさ、なんか 元気くれるよね! 」

 「 はい、くれますね! 」

 「 フフフッ 」

 あれ、笑われてる?

 男が、花が好きっておかしいのかな..

 「 あ、いや、なんかね!
  戸塚くんって、敬語なんだね! 」 

 「 え? あ、確かに.. 」

 「 あれ、自分で気づいてなかった?
  私ばっか ため語で話しちゃってたから
  私 何様なんだろ~って思って(笑) 」 

 
 「 なんか、癖なんですよね。 」

 「 あ!また、敬語だ!
  私にはため語でいいんだよ~? 」

 
 「 え、じゃあ... 」

 「 そうそう、グッジョブ(笑) 」

 「 お願いします..? 」

 「 お願いしますなの?(笑)
  しかも、また敬語になってる! 」

 「 あ、ほんとだ(笑) 」




 それから、僕と彼女はたまに中庭で
 会うようになった。

 中庭は、僕と彼女の秘密の場所。