「やればできるじゃん」 ………えっ…!? 小森先生が少し笑った。 嘘…それって…! 「やるって自分から言ったからには思いっきりしごくぞ!!…もちろん佐伯もな」 「先生っ…ありがとうございます…!」 嬉しすぎて泣いてしまった私にまた笑い出す先生。 「おいおい。泣くな。泣くのはコンクールで金賞とってからだ」 あ、そうだね。 私は制服の袖で涙を拭った。 「よかったな、シイ」 「ううん…徹のお陰だよ。ありがと」