今までにないくらいの強い反動が返ってきた。
シイ……勝手なことしてごめん………!でもシイを傷付けた、佐伯が許せなかったんだよ。
「あ…あ…いや――――――っ!!」
突然、クラスメートが一際大きい悲鳴をあげた。
「お…おい…!あれっ…」
えっ…!?
私は驚いて顔を上げると、目の前にいたのは
殴ったはずの佐伯が驚きを隠せない様子で立っていた。
なんで…!?
かすった?
でも私…絶対殴った…!!
未だに手に感覚があるしっ…!!
じゃあ…
私が殴ったのは……?
「けほっ……けほっ…」
横から弱々しい声が聞こえた。
「…嘘……!」
私はその声が聞こえた方を向いて驚いた。
「………シイっっ…!!!」
私が殴っていたのは
シイだった。