――――――…徹の家の前


「今日はありがとねっ」

「いや大丈夫。家まで送ろうか…ってシイなら平気か」

「何よそれ―!」

「フフッ…」


ふとケータイを見ると10時半過ぎ。だんだん寒さが見に染みてきたな…私の家までまだまだ…早く帰ろっ…


「―――――シイ」


ぽいっ…


「あ…」

徹が投げたのは

温かいポケットカイロだった。


「寒いんだろ?持っていきなよ」

「あ、うん…」


すごいや徹…私が思ってること分かりきってる!


「ありがと!徹っ!!」

「はいはい、早く帰れよ」

「バイバイ!!」


私に軽く手を挙げて答える徹。昔から変わらない。こんな感じが私にとってちょうどいいから好き。

これからも変わんないでほしいな…


「カイロ温かいや…」


なんかさっきより体も心も温かい。


きっとカイロのおかげだ…
多分……