――――――――…
〔私が最初に徹のコト好きになったんだよ!?〕
〔私の方が好きだもん!〕
〔何よ!!〕
〔そっちこそっ!!〕
〔…ならじゃんけんで決めればいいじゃん〕
〔〔え?〕〕
〔勝った方が僕のお嫁さんってことで〕
――――――――――…
〔じゃ―んけ―んぽん!!〕
〔〔〔あ…〕〕〕
〔勝ったー!〕
〔ん…ならリカちゃんが僕のお嫁さんってコトだね〕
〔やったー!〕
〔そ、そんなああああ…〕
久しぶりに昔の夢をみた…ふと時計を見ると…
―――――――…
「なんで起こしてくれなかったのよおおおおおっ!!」
ドタドタっ…
「何よ朝からうるさいな…」
「朝練に遅刻しそうなんだよ!!みんな起こしてくれなかったからっ!!」
「自分のコトは自分でやること〜」
うざっ…と内心感じながら私は洗面所の鏡の前にたった。
私、荻原詩依!!高2です!
少し離れた高校に通ってるんだ♪交通手段は汽車。今、朝練に唯一間に合う汽車目指して猛スピードで支度してます!!
「お姉ちゃん!!汽車の時間まであと何分!?」
「えっと――…あと3分くらいかな…」
ダイニングでのんきに朝ごはんを食べているのは大学3年の姉・舞依。そろそろ就職とか考えなくちゃいけない大変なお年頃。
でも相談に乗ってくれたり、なんだかんだ言って頼れるお姉ちゃんなんだ♪…ま、顔は私が言うのもなんだけど平々凡々だけどね…
「あぁもうやばいよっ…」
大急ぎで髪を横結びにする。いつものヘアスタイルだからか髪がクセになってるんだ…ってこんな説明してる暇じゃない!
「いってきます!!」
元気よく家は出てきたけど…
ガタンゴトンガタンゴトン…
「あ"―――いっちゃったっっ!!」
遠ざかる朝練行き最後の汽車…
また顧問の小森先生に怒られるっ!!
「仕方ない…次の汽車でフツーに登校しよ…」
そうつぶやいた時だった。