そして2月10日、誕生日前日、

洋介から、突然の電話がきた。


思わず電話に飛びついた。


「もしもし・・・」


「優奈、元気か?」


「う~ん、あんまり・・・」


「洋介は大丈夫なの?身体壊していない?」


「ああ、大丈夫だよ。でも、なんだか精神的に疲れちゃったよ・・・辛いなあ・・・」


「そうか・・・・・」


「明日、誕生日だろ。本当は会って渡したいけど、プレゼント贈ったから。」



「誕生日忘れてなかったんだ。こんな時に、ありがとう。」



洋介は確かに、声の抑揚もなく、元気がなかった。


こんな時一緒に入れたらいいのに。



「逢いたいよ、洋介。」



優奈は、我慢していたことを口にしてしまった。




「ごめん。この先のことは、今は何も考えたくない、考えれないんだ・・・・」




優奈の頬に一筋の涙がこぼれた。