僕が前に提示した基礎練習の他に、那音先輩の高音練習方法、そして自分で編み出した自分専用の音だし。


それを男子に負けることなく、時間があるだけそれをやっている。




「なーに言ってんの。私だってキツイよ。」




美鳥はそう言いながらも涼しい顔をしている。


すっかりとクタクタになり、僕は部屋に転がりこんだ。



練習は、辺りが真っ暗になるまで行われていた。


気が付けば、空には星がちりばめられてる。



「ねぇ、見てよ明!空がすごく綺麗なんだ。」



山の中だから、空気が澄んでいる。

瞬く星が、僕らの真上に広がっている。