美鳥は、部屋に入るとちょこんと座った。


女の子らしい部屋だった。


前にきたときは、ご飯を一緒にたべただけだったから、部屋にはいかなかった。


美鳥を落ち着かせると、美鳥は真っ赤な目をこする。



「あれ、どうしたの?その痣」



僕は、涙を拭う美鳥の腕を見て言った。


左腕に、大きな痣。

これはすごく痛そうだ。


腕に力を入れただけでも痛そうな痣だった。




そんな時だった。



明が口を開いたのは。




「これ、さっきの奴らか?」


「!!!」


「あの中に、オーディションに落ちた先輩が何人もいた。
その先輩の中には、那音先輩と仲のいい人もいたし。
それにあの女、お前のクラスの奴らだった。」




美鳥は、少し目を伏せて言った。