オーディション前の練習だってそうだ。
美鳥は、自分の力で何かをやろうとしていた。
だから、きっと美鳥の中には問題がまた生じたのではないか、と思った。
でも、なかなか思いあたらない。
トランペットパートは、不思議なくらいにコンクールメンバーの四人は仲が良い。
先輩に対して仲がいい、というのは失礼かもしれないが、先輩は上手く僕たちを引き連れてくれている。
―――今日、美鳥は学校に来なかった。
部活が終わり、僕らは美鳥の家へ向かうと玄関には同じ学年の子と先輩(?)と美鳥がいた。
「あ、なんだ。俺らの他にも美鳥のこと心配してるんじゃん。」