そんなことを言いながら、明に家であったことを話した。
兄のこと、母のこと・・・・・完璧主義のこと。
黙って明は僕の話しを聞いてくれる。
「・・・お母さんが反対か・・・確かに辛いな。それは・・・。けどさ」
「けど・・・・?」
「いいな。お前。」
「え?」
「俺はソロコンにはでられねぇからさ。
ソロコンだってただじゃねぇし。
レッスンだっていっぱい受けなくちゃいけねぇしさ。
家で練習もできるっていいことだぜ。
俺には無理だから。」
明は優しく笑ってそう言った。
「これは、きっとお前が乗り越えていかないといけない壁だよ。」