『バリエーション三番』。 それは二番とは違っていて、ゆったりとしたフレーズになる。 ここまでノーミスだ。 このままいけば、僕は一番になれるに決まってる。 ・・・・そう思った。 最後まで気は抜けない。 最後まで、最後まで。 最後の音の響きまで! 僕は最後の音を吹いて、その曲を終えた。 多分その時、自信に満ち足りた顔をしていただろう。