僕たちは、三人で最強のパートを作るんだ。
「続いて・・・」
先生が続ける。
再び、緊張する。
「同じく一年、田中美鳥。」
「はいっ!」
呼ばれた瞬間、美鳥の驚いたような返事が聞こえた。
そして、僕に目で合図をくれた。
次は僕だ。
部長のあの演奏を聞いた後に、僕の発表を聞くのは怖い。
僕だって、一人でいっぱい練習した。
それは、今までやってきたことが全て結果となってきたたら、僕はどこかで安心していたんだ。
―――こんなオーディションに僕が落ちるわけがないと。
「続いて・・・」
明も田中さんもコンクールメンバーに選ばれた。
僕も、僕もコンクールに出たい!!