展開すると、少しだけ技術が必要になっていく。


スラーの音符をふきこなすのに、音が跳躍するから大変だし、音も低いからしっかりと息をいれなければ上手く聞こえない。


そのうえ、息をしっかりといれても、フィンガリングを上手くしないと、音はストレートにはとんでいかないのだ。



曲がどんどん変わるにつれて、原形は崩れていく。



そして、『バリエーション二番』へと移る。


拍子も変わり、細かいパッセージとなっていく。


元気の良い刀鍛冶が、とんかちを叩いているように陽気な曲だ。


フィンガリングを気をつけて、僕は高い音をあてていった。



よし。


順調だ。



曲自体は、『バリエーション五番』まである。


しかし、僕は時間の関係と技術の関係上、『バリエーション三番』までにしたのだ。