「俺には俺の人生と価値観と、夢があるんだよ!
俺は知ったんだ!
世の中は広くて、俺なんかよりもすごいやつがあふれてる!
母さんの完璧主義に付き合うなんて、俺はもう嫌だ!」




そして、兄はでていった。


そのときは、何故でていったのかなんて全く知らなかった。


今でも、兄は元気かどうかなんて知らないし、母はともかく父も何も言わなかった。



兄が家をでていってから、

母親は僕に対してさらに完璧をもとめてきた。


何においても完璧であれって――――。