冒頭の音量はピアノ。
そして、音の跳躍に前打音。
あぁ、今のはダメだ。
前打音に、全然音が入っていない!
なんて、前の演奏者を自分なりに審査ができるほど緊張なんてしていなかったのだ。
人様から見たら、僕は完全になめきっているに違いない。
それもそのはず。
僕はその時まだ小学五年生で、前の人は高校一年生だったのだから。
『バリエーション一番』が始まる。
三連符を貴重に動いていく音。
『テーマ』とはガラリと雰囲気を変えて演奏するのがいいだろう。
再びの前打音で、音が上手く入っていない。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…