思わずじっと、二人を見つめて考える。


山田君とはクラスも一緒だ。席も近い。



僕が観察をしている山田君は、愛嬌があって、皆から下の名前で呼ばれている。

先輩達からも慕われていて、人なつっこい。


練習を聞いてる限りは、僕の何倍も力強い音で、密度も高くて、思わず見とれてしまう。



その姿をみたとき



”僕とは違う”と思った。



僕とは違って、楽器を持っているだけで、誰かと話しているだけで


君は輝いていた。


僕とは違う。


何故だろう。僕は君のように輝かしくない。