今演奏している団体だって、自分たちと同じくらいの時間になるはずなのに。 「吟」 明が小さな声で手を前に出す。 僕はその手に自分の手を乗せた。 「美鳥」 僕は小さな声で美鳥を呼ぶと、美鳥もまた自分の手を僕らの手に重ねる。 最後に、那音先輩が手を重ねる。 「楽しんでいこう!!」 明の掛け声とともに、僕らは舞台へと足をむけた。