「愛里、学校に来たと思ったらすぐにいなくなっちゃったの…」




愛里…来ていたのか?






すごく不安な、泣きそうな顔をする桃子。



桃子と真正面から話すのはたしか初めてで…


気の強いイメージだったからこんな顔もするなんて知らなかったから、ちょっと驚いた。





「どこにいるか予想つかない??」




桃子に聞くと、桃子は少し考え込むような仕草をして、答えた。




「だから屋上に来たの」










俺と屋上で出会ったこと聞いてんのかな。







何にしろ、愛里のことを俺に聞いてくれることが嬉しい。