「そっとするから」




今までのしずくが持っていた香里奈への友情の前に“別の自分”の欲求が立ちはだかる。


それは香里奈への熱くて荒々しく、乱暴ですらあるような欲望で、しずくは少し驚きつつも、湧いてくるものを拒まずに受け入れた。


今までのしずくにはなかった、被せられた本能――――


心に沁みてきて伝わる想いに戸惑いつつも、“別の自分”がやりたかったことを行動に移した。


少し弾力のある入口あたりを、丹念に舌先で舐め広げる。


しつこいほどに続けていると、そこはマシュマロがとろとろに溶けたように柔らかくなった。


途中少し血の味がしたのは、破れきれていなかった処女膜に何らかの変化があったのかもしれない。


もう充分に開かれたそこは、熟れた果物がズブズブと指を飲み込む頃合いに見せる赤色に染まっていた。