2012年12月21日
「あっ……しずちゃんっ……も……イクッ……!」
その言葉と同時に絶頂で身もだえている恋人は、しずくを強く抱きしめた。
女同士でするセックスは果てがない。
とくに千秋は、一度や二度イッたくらいじゃ満足しなくて、乱れた呼吸が収まるのを待たずに次の快楽の波に溺れたがる。
「ね、もう一回……」
いつもの甘えて誘う声を待っている間に、つけっぱなしのテレビから0時を告げる声が聞こえた。
21日になったのだと、しずくは頭の片隅でそう思いながら、まだ誘ってこない千秋に少しの違和感を感じた。
「千秋?疲れた?」
もう呼吸も整いかけてきたのに、しずくの首に腕を絡ませたまま、身動きもせずにいる千秋。
いつもの千秋と何かが違っている気がして、そう問い掛けたその言葉に返ってきたのは、思いがけない言葉だった。
「千秋って誰?」