「なんでって...そこ、俺んち。」



翔先輩が指差したのは、すぐソコの大きな家。


「あ・・・そこ・・・?」



「おう。まいんちのように女のあげき声が聞こえるから、
『うるせぇんだよ』って言いに来ようときてみたら、
 お前だった。マヂで焦った。」


私を抱きしめる力を弱くして、
私の顔を見る。


「大丈夫。俺が居るから。もうなくな。」


いつもなら『やめろばか!!』って
突き倒してるかもしれない。


でも...


翔先輩...すごく温かかった。


翔先輩の笑顔を見たら、少し身体の震えが
おさまった気がした。