「あら、蓮そんな傘持ってたかしら?」 菜々子おばちゃんが蓮の持っている、黒い折りたたみ傘に視線をうつす。 「あぁ……勇人に借りた」 蓮は嘘をついた。 まぁ……仕方ないか。 「そうなの!?勇人君に感謝しないとね!んじゃ、その傘貸して?干しておくわ♪」 蓮が傘を手渡すと、菜々子おばちゃんは勢いよく中に入っていった。 「俺らも中入るぞ」 「う、うん」 私と蓮は2階へ上がり、それぞれの部屋に入った。