「………ちゃん、」



夢の中で心地よい低音の声に
耳を傾ける



遥斗…さん?



「莉亜ちゃーん!」



ガバッ

という効果音が
正しいくらいの勢いで
私は起き上がった…と思う




「ははっ、
着いたよ、降りて」



…………………



まだ頭が回転を
嫌がってるのか…

フラフラしながらも
遥斗さんの車から降りたら




「うぎゃ…真っ暗」



そう…辺りは真っ暗!

街灯さえない…



山!?



「おいで、」


隣にいた遥斗さんが
先を行くのに私は暗いのが苦手


急いで遥斗さんを追った





「え、うそ…」



遥斗さんが急に止まって
その先を見たら




「夜景…」



睡魔もいつのまにか
消えちゃうくらいの綺麗な夜景


こんなとこあったんだ…



「金、かかんないよ」