「咲さん!咲さん!」
車を運転する咲さんに
私は子供のように話しかけた
「ん?」
「お店には何時までに
戻ればいいんですっけ?」
6時。本当は知ってるけど
咲さんに聞くのには理由がある
咲さんは少し考えた後で
「6時だよ」
って笑って答えてくれた
よし!チャンスだ
「まだ時間ありますね!
軽くお腹減っちゃって…」
お腹を押さえながら笑って
咲さんを見た
なんだか咲さんと話すのが
滅多にないから少し話たいなんて
気持ちになってた。
「あーそうだな…
じゃあどっかでなんか食べるか」
咲さんはお店に向かう方向
から別の方向に車を走らせた
「どこ行きたい?」