「莉亜…?久しぶり」
潰れて寝ちゃう人を介護
したり大変な私
声を掛けてきたのは
昔の彼氏。雅也(まさや)
「あ…久しぶり」
気まずくてそんな冷たい態度を
してしまう私…中学生かっ!笑
「可愛くなったな、
まぁ…昔も可愛かったけど」
出た出た!雅也の得意な
お世辞が。
雅也はすっごくモテてたから
私なんかが付き合えたのは
うん、奇跡ってやつかな。
「でさ、この後予定ある?」
私の肩に手を回して
引き寄せながら耳元で囁く
「なにー?そこ復縁ー?」
そんな周りのおちょくりに
沙夜は怒りを隠せずにいる
だって雅也は私の初めての
彼氏にして…初めてを奪った人
ベタ惚れだったのは私だけで
雅也には遊びだった私、
それからは誰とも付き合えずに
二十歳になっちゃったよ…涙
一種のコンプレックスになったし
「用事あるから…」
静かにぽつりと私は呟いた