「・・・・・・・サヤ子・・・・・やっちまったな」





青山がサヤ子さんの肩に手を置けば





「後ろ髪引かれまくってるっしょ。 サヤ子センセ」





瞬の兄ちゃんがサヤ子さんを意地悪な笑顔をしながら覗き込んだ。






「・・・・・・・イヤ。 今のシゴト、すごく楽しいし、後ろ髪引っ張られてハゲ散らかしてもあの学校にしがみ付く」





サヤ子さんに後悔はない様だ。





そんなサヤ子さんの言葉を聞いて、青山と瞬の兄ちゃんが嬉しそうに笑った。





なんかこの人ら、楽しそうで羨ましい。






「てゆーか、世間って狭いモンですねー。 まさか瞬くんのお兄さんとサヤ子センパイが同じ学校で働いてるなんて」





「ホントになー」





千夏の言葉に相槌をつく。





「えッ!?? あ、だから安田がココにいるんだ!!」





・・・・・・・遅。 サヤ子さん、まさかの天然か??





「何の関係もないのに、オレがこの輪の中に入るわけないじゃん」





『ククク』と瞬の兄ちゃんが笑う。





やっぱり兄弟。





笑い方が瞬と似ている。














「あ、瞬。 オマエ今日から検査入院な」





瞬の兄ちゃんが瞬に軽く言った。