リハビリルームに到着すると





「瞬くーん!! 待ってたよー」




女の作業療法士が嬉しそうに瞬に近づいて来た。




「瞬、アイドル過ぎるだろ」




広瀬に言うと




「瞬くん、すごいんだよ。 自分と関わる女の職員の名前、全員覚えて尚且つ下の名前で呼ぶんだよ。 あんな可愛い顔に下の名前で呼ばれてみ?? もうね、イチコロ」




広瀬が笑いながら答えた。





「・・・・・アイツ、ホストになればいいのに」




「ワタシもそう思う」





広瀬と一緒に笑ってしまった。





・・・・・笑ったの、事故って以来だ。





「あー、何2人だけで笑ってんだよ」





作業療法士と2人で喋っていた瞬が、ウチラの方に来た。





その時





----ブーブーブー




広瀬のPHSが鳴った。





「うっわ。 戻らないとだ。 瞬くん、あとヨロシク!!」




「はいはーい」




広瀬は手を振る瞬に笑いかけて病棟に戻って行った。