「安田、歩けるか??」
青山が瞬の兄ちゃんの背中を擦った。
「・・・・・・大丈夫です」
瞬の兄ちゃんは、少し正気を取り戻したようだ。
「・・・・・広瀬さん、おぶらせてもらっていい?? オペ室に行こう」
青山は、腰が抜けて立てない広瀬を運ぶのに、律儀にオレの許可を得ようとする。
さすが、サヤ子さんの彼氏だ。 この人も、優しくて暖かい。
「すみません。 よろしくお願いします」
青山に頭を下げると
「イヤ。 広瀬さん連れてかないと、オレがサヤ子に嫌われちゃうから」
青山は困った様に笑った。
その笑顔に、オレも少しだけ笑って返した。
そして、4人でオペ室に向かう。