急いで朝ご飯を食べて家を出ると、
「遅い!」
不機嫌な声が聞こえた。
声の主は　山川　礼也。
3歳からの幼なじみだ。
180センチの身長でモデル並に脚が長い。
真っ黒でサラサラな髪。
凛とした黒目がちな大きな目。
綺麗に整えられた眉毛。
とても端正な顔をしている。

それに比べて私は極普通、いや、ブスだ。

「女の子に身支度に時間がかかるんでーす」
「いいから行くぞ」

そういうと、礼也は先に歩いてしまった。

五分くらい歩いただろうか、急に礼也が立ち止まった。

麗：「どうしたの？」
礼：「可愛い」

礼也がポツリと言った。

麗：「だよね。ここの制服可愛いよね。」
礼：「うん、まあ…。俺は麗亜の事言ったんだ
　　　けど。」
麗：「何か言った？」
礼：「いや、何でもない」

相変わらず麗亜は天然だなぁ
礼也は苦笑いした。