『おっ、おい!
安堂が涼介と一緒に来たぞ!?』

『何で涼介は平気なんだ?
ていうか、安堂さん態度違くね?』

『だよな!!
なんか、おとなしいっていうか…』

教室にいた男子達がそんなヒソヒソ話をしていた。

「涼介ー!ちょっとこっち来いよー!」

「ん?何?」

友達の方へと歩いていった。


「なぁ、安堂といて何もされなかったのか?
例えば蹴られたりだとか」

「うん。何もされてないよ?」

「嘘だろ!?
あいつが何もしないわけないじゃん」

「本当だって。あっ、手は握られたけどね」

「手?!
大丈夫だったか?!折られなかったか?!」

「うん。軽く握られただけだし。
ていうかさ、
美嘉ちゃんってそんなに怖い人じゃないよ?」

「そうなのか?」

「うん!
ちゃんと話をすれば、可愛い所もあるから。
今から話してみる?」

話丸聞こえだっての。
そう言えば、話すって…?
私と?!
私とあいつらが?!
無理無理無理無理無理ー!!!
余計なこと言わないでよ!
あ~、こっちに来る~!!
こんなにたくさん男子が来ると
冷静じゃいれないよ~!


涼介と合わせて約六人が
私の席の方に歩いてくる。

私はもう動揺しまくりで、アタフタしていた。

「美嘉ちゃ~ん」

「な…何かかかか…用?」

目が泳いでたりとパニック状態。

「どうかした?」

「なななななな何でもない!」

私は教室から飛び出した。