「つ…疲れた…」

今日、一日中涼介って奴に見られてて
体の震えが止まんなかった。

「ただいま~」

家に着くと、
出迎えてくれたのは我が弟の"千晃"

私の影響だと思うが、
中学三年の千晃は
髪は色素の薄い茶髪、耳にはピアス、チャライ服装、
私と同じで若干つり目なので
これで不良系男子の完成。

だが…

「あっ、姉ちゃん!おかえり!!」

ニコリと笑って私に飛びつく。

外見は不良のようで中身は純粋で可愛い弟。

このギャップがなんとも可愛らしい。

「ただいま」

私は微笑みながら、千晃の頭を撫でた。

「今日さ、勉強教えてくれない?
過去問のやつで
全然分かんない所が二つあって。」

「分かった。
着替えたら千晃の部屋に行くから
先に待ってて」

「うん!」

千晃は走って自分の部屋へと行った。

あんな格好してなければ
もっと女子達にモテるだろうに…

そう思いながら私も自分の部屋へと行った。




着替え終わると、千晃の部屋へと向かった。

扉を開けると
千晃が椅子の上にチョコンと座っていた。

「分からない問題って?」

「うん、これ。
何度解いても途中でつまっちゃうんだ」

「あぁ、これはね。」

私は自慢するほどではないが
意外と頭のいい方で、
勉強を教えるのは得意だった。

千晃は今年で受験生。

そして
私と同じで
隅久高校に入るともう決めているらしい。

そのため
隅久高校の過去問がのっている問題集を
ひたすら解いていて
成績も前よりも上がり、
千晃は少し自信がついてきたみたい。

「あっ!!分かったー!!」

そう言うと、スラスラとノートに答えを書いていく。

「せいか~い」

「やった!
やっぱ姉ちゃんに聞いて良かった!
ありがとう!!」

満面の笑みで私に抱きついた。

やっぱり 可愛い~♪

私は千晃の頭をクシャクシャと撫でまくった。

「俺、
絶対姉ちゃんと同じ高校いってみせるから!」

「うん、千晃がくるの待ってるよ。」