『高橋、俺と付き合ってください。』


はじめてだった。

今まで付き合ったことはあったけど
全部じぶんからだったから。


嬉しくて。私も好きだったから。

「おっ、お願いしますっ……。」

『嬉しい。…大切にするね。』




――大切にするね。―――



あの言葉は嘘だったのかな。


思えば未羽は、私に「好き」なんてこと言ったことなかったよね。

最初から好きじゃなかったのかな。



でもあの時は幸せだったんだよ?


未羽が優しすぎて、「私は想われてる。」って勝手に思い込んでただけだったのかな?