｢見て見て…お姉ちゃん大丈夫だよ。多分うまいコケ方やったけん大した事無いんよ｣

あたしが立ち上がった映像見てはしゃぐ瑞希に対しまだ立ち直れない栄司は

｢やかましい！黙っとれ！大丈夫な訳無ぇやろ！マシンのダメージ見てみろ…時間内に直せるかどうかすら解んねぇのぐらい解んやろうが｣

瑞希が相手だろうが容赦無く怒鳴るしか出来ないでいた。

黙って聞いていた瑞希は栄司の胸ぐら掴んで

｢何男のくせにぐじぐじ言いよる。このチームは元々お姉ちゃんのチームやろが！お姉ちゃんがまだ走れるって言ったら何が何でも走らせるようにするのがアンタの役目やろ？ぐだぐだ言うとらんとピットの用意しぃ｣

しばらく瑞希と栄司が睨み合いピットに険悪な空気が流れた。