『それはお前を見てた可能性もあるだろ?』


『それならソロでいる時のほうが視線感じるはずでしょ?

そういったことは、ただの一度も、ないの』


『…………』



それはそれで微妙だ。


龍真から見たら、まりあより神無の方がよっぽど面白い……じゃなくて、小動物みたいで可愛いのに。



『お願いっ!!

男の子の方が、先輩も話しやすいと思うから……!』



結局神無の懇願に負け、

クリスマスは絶対予定を空けておくようにと条件をつけ、瑛を呼び出したはいいが……。



(神無、よく考えたらこの人は、男も女も関係ない人だったような……)



どう話を切り出して良いかわからず、龍真は自分が注文したカレーを、無意識にスプーンでぐちゃぐちゃにかき回していた。