「夏奈はどこにしたの?」

「あたしは一応、県内の大学辺りを書いたよ」

「じゃああたしもそうしよ」


第3希望まで書き終えると、マフラーを巻いて廊下に出る。


「寒っ。ありえないわー」


夏奈が叫ぶ。


「雨まで降ってんじゃん」


夏奈の言葉を聞き、窓を見ると。

確かに、雨。


「冬に雨とかないよね」

「寒いの8割増だもん」


2人でボヤきながら、下駄箱のローファーを履く。

ぎゃっ、ボロボロになってる。


あたしが靴裏にショックを受けていると。



「────朱莉・・・」



夏奈があたしの名前を呼ぶ。


「何?」

「どうしよう・・・・」

「え。何・・・?」