私に気付いたのか振り返る。


「また、一緒だね。」

「…うん。」

「えっと…名前…。

 河原 茜ちゃんだよね。」

「なんで、あたしの名前…」

「午前中の自己紹介で聞いてたから。

 俺は山本 陽也。改めてよろしく。」

「陽也くんか…。

 こちらこそ、よろしくね。」


それから陽也とはいろいろ話した。


家族構成だとか。

好きな歌手だとか。


好きな歌手は陽也と同じで意気投合して

いつのまにか話し込んじゃってた。


そして、いつのまにかお互いの

名前を呼び捨てで呼ぶようになって

緊張もとけていた。


__放課後。


「茜!アドレス教えてくんね?」

「っあ!うん。赤外線できる?」

「おぅ!じゃあ俺送るな」