蒼は「いらっしゃいませ」なんていいながら店のなかを動いて、写真に付き合ったりホストらしく隣に座って、相手が女性に限り食べさせてあげたりしていた。
席はつねに満席で、食べ物も飲み物もかなりの勢いで無くなっていく。
3時の終了まではもたなそうだ。
担任の川北が見にきた。
「おっ!いいなぁ~
俺も食べさせて欲しいなぁ~♪」
たまたま蒼の席にいる3年の女子が、川北が知ってる生徒だったらしくて、勝手に割り込んだ。
「川先~だめだよ~
あ~んは女性限定って、書いてあるでしょ?」
3年の先輩が蒼の代わりに言ってくれる。
「えぇ~つまんないなぁ
じゃあ、お前でいいよ、
ほらっ、あ~ん♪」
3年の先輩に向かい口を開けてる川先…
蒼が俺に目配せしてきた。
何が言いたいのかわかった俺は、川先の後ろから近づいた。
さらに、それに気づいた先輩が、「せんせっ、じゃあ恥ずかしいから目、つぶって?」と可愛らしくおねだり。
にんまりした川先は素直に目を閉じて口を開けたまま…「せんせ、いくよ?」…無言の俺は後ろからサンドイッチを口に一気に押し込む。
パシャリッ!!
待ち構えていた他のやつが写真にその間抜けな顔を捕らえた!!
瞬間、教室は大爆笑~!!