化粧で眉を太めにしたり、まるで即席宝塚だ。


「おぉ~!いいねぇ~」


亮一らがはしゃぐ。


みんな女子を囲んで誉めたり、着崩しをアドバイスしたり、それぞれ楽しそうだ。


俺は当然蒼の元に行き、声をかける。


「蒼…カッコいいってか、
可愛いな、ハハッ…」


「えぇ~!?可愛いなのぉ~?
でもさ、こんな感じの人居るよね?
ね?」


首をかしげて下から覗き込んでくるから、制服とか関係なく可愛くて顔に熱が集まる感じがして目をそらした。


「ま、いいんじゃん?
明日が楽しみだな?
店番が終わったら二人で回ろうな」


「うんっ!!そっちのが
実は楽しみぃ~♪」


☆☆☆


「ホスト喫茶でぇ~す!
遊びに来てくださぁい
カッコいいお姉さん居まぁす♪」


当番じゃない女子が、すでに衣装になり朝一番呼び込みを始めた。


あちこちから『可愛い』とか『面白そう』なんて聞こえるし、いい出だしみたいだ。


クラスは暗幕を使って薄暗くし、どっから借りたのか…ミラーボールまで飾ってありギラギラホストクラブっぽく仕上がってた。


朝の爽やかさとはかけ離れていて笑えるが、部活グループは爽やかにテーブルに飲み物などを運んでる。


あっという間に交代の10:30。


俺は暗幕の裏側に入り、飲み物作りやカップケーキやサンドイッチを皿にのせたり、働いた。