俺の独占欲、嫉妬がたかだか制服にまで及んでるなんて…自分でも驚きだ。
『大丈夫かなぁ』って心配する蒼のためにその場で母親に電話し、蒼にスマホを渡す。
「あっ、お久しぶりです♪
蒼です。
あの、文化祭で男子の制服が
必要なんですけど、空君の、
借りても…っていうか、サイズを
直すので元に戻るかは…
あ、はい……
うわぁ、ありがとうございますぅ!!
じゃあ、有り難く使わせて頂きますね。」
そこまで話すと、スマホを俺に返してきた。
「んじゃ、そうゆうことで」
「ありがとぉ~空!!
空の制服とか、めっちゃ嬉しいぃ~♪」
「そっか?ならよかったな♪」
「あ…第2ボタン…
いいや、他のに付け替えちゃおうっと!!」
「問題は解決か?」
笑顔で頷く蒼を見て気分よく自転車で駅前を疾走した。
☆☆☆
それからの1ヶ月は文化祭の準備に騒ぎまくりあっという間に過ぎていった。
☆☆☆
明日が文化祭という、学校中が準備をするなかで、1組は女子の衣装などのチェックタイムになっていた。
渡したきりの俺の制服、どんなふうに着こなしているのか楽しみだった。
蒼のグループの制服と、スーツ、私服、部活となったらしい…
部活って…
笑いを取って集客をあげたいとかって理由らしいけど。